謹賀新年

                  2021年元旦

昔、宇治の貧しい百姓夫婦がやっとのことで痩せた子牛を手に入れました。百姓は、この子牛を毎月三室戸寺の観音詣に連れていき境内の草を食べさせていましたが、
ある時急に、子牛が苦しみだし口から牛玉(ごおう)を吐き出したのです。この「牛玉」を吐き出してから、なんと牛はどんどん元気になり、闘牛にまでなりました。その牛は闘牛で見事に勝利を収め、百姓は賞金を手に入れたのです。その賞金を元手に牛の仲介を始め、ついには里一番のお金持ちになったということです。
百姓はその後、仏門に入り、京都の仏師に牛の像を作らせ、その牛の像の体内に「牛玉」を収め、三室戸寺へ奉納したというのが由来です。木造の牛は勝運の牛の体内にあるそうです。
この故事にちなみ、「宝勝牛」の口の中にある玉を撫でて祈ると、勝運や金運など様々な願い事が授かると言われています。
コロナ退散の祈願が多いようです。 丑年の今年、ぜひ一度訪れてみてください。

2021年元旦・丑年・三室戸寺勝運牛
2021年元旦・丑年・三室戸寺勝運牛
三室戸寺宝勝牛